2020/08/15 19:32
高級線香の香材として、伽羅、沈香、白檀などの評判をご存じの方も多いことでしょう。特に沈香の中でも最上級である伽羅は、香木の「王様」と評されるほどで、古来では日本の武将たちが戦の士気を上げるため盛んに焚いていたといわれています。その芳香の「揺るぎない評価」の一端をご紹介いたしますと「伽羅の香りは、神様がお創りになった尊い自然の贈り物、我々人間が作り出せるものではない」であるとか…この唯一無二の香りは、長い時を超え大地の中で育ちます。やわらかく香気のない原木が土中に埋もれ長い年月を経て自然の術で黒色堅牢となり、香り豊かな沈香となるのです。悠久の大自然の営みによって生まれた香木伽羅は、高貴な香りと貴重さゆえに「至上の宝」とされてきました。ゆえに、天地自然の「理」と「知」をそなえた気高い香気は邪をさけ、穢れを去り、人の心魂を正しくして清く澄み切った無上の喜びをもたらすと言われております。